第19話
少し行くと、漫画喫茶が見え、今夜はそこに泊まろうと考えた。
敷地内にはドラッグストアもある。最初に薬を買おうと思い、ドラックストアに車を止めた。
時刻は20時40分。店の中に入ると、店員は閉店準備を始め、1台のレジを閉め始めてる。
私は急いでレジにいた店員に、たんこぶを見せた。
「これには、何の薬がおすすめですか?」
その店員は、私の怪我を見て目を見開いた。
「どうされたんですか?病院行った方がいいですよ」
「ですよねぇー。そうします」
私は、苦笑いをしながら、店を出ようと振り返った。
するとすぐ後ろに、レジを待つ男性客がいた。
店員と私のやり取りを見ていたのか、心配そうな目で見つめている。
「あっ、すみません。会計、どうぞ」
私はそう言い、レジを離れた。
その後トイレに駆け込み、髪をかきあげ、鏡でたんこぶを確かめると、うっすら赤かったたんこぶは、赤黒く変化し、酷い状態になっていた。
店員さんが驚くのも無理はない。
惨めだなぁ……
私はパーカーのフードを深くかぶり、ポケットに手を入れ、下を向いて歩いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます