第152話

・・・あいつ、

蔵田藍司、マジでやりやがったな。

夢で言ってたことは本気だったんだ。




チンピラを遣ってみるくを脅しておいて、自分は正義の味方のようにチンピラからみるくを救う・・・なんてベターな手なんだ。



そんな露骨なアピールで惚れる女がいるもんかね。



バカなやつ。

みるくは俺に惚れてるのに。




ジローは薄れ行く意識の中でアイジの不敵な瞳を見ていた。

学校なんてまともに行ったこともないし、アイジのことについて何も知らないも同然だったが、

ジローはアイジを哀れなやつだと思った。




金持ちだって印象には残っていたが、

みるくのためにあそこまでするとは。





やがて気を失ったジローは無意識の深い眠りの中で、

みるくを連れ去るアイジの、

不敵な瞳の中に潜む厳かな陰影の揺らめきへと吸い込まれていくのを感じた。

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