第70話
紅茶を飲むと、その温かさが冷たい体を芯から温めていった。
みるくはすごくホッとしたのだった。
「家がスナックで驚いた?」
ナツキはみるくの顔を覗き込み、話し始めた。
「此処はうちのお母ちゃんが経営してんだ。物心ついたころからこの場所に住んでるから、大抵の人は知ってるよ。さっきの須田さんだって家の常連で、もう十年も前から知ってる。うち小学生だったのにあのおっちゃんに散々セクハラされたよ。
エロくてキモいけど、そんでもあんな生き方しかできない可哀相な人なんだ。怖かったろうけど、それだけは解ってやってな。それに夜の世界の仕事なだけに金稼いでるから十万ももらっちゃったし。許してやって。」
ナツキは優しく笑いかけると紅茶を飲んだ。
みるくは静かに頷いた。
「それにしても、あんた、何であんな所に金稼ぎに行かなきゃならなかったの?」
ナツキは首を傾げた。
「見るからに高校生じゃん。よっぽどな事があったんじゃないの?彼氏がパチンコとかで金使い荒くて、その尻拭いさせられてるとか?」
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