P.69
そういう私も所詮クズの仲間。
傷つくことがわかっていてもやめられない。
小さな枠に数文字打ち込めば、簡単に繋がる嫌いな彼女たちの日常。
友達と何を食べたとか、彼氏や旦那とどこに行ったとか、そんなキラキラした日々。
知りたい。けど、知りたくない。
楽しそうに写る写真。幸せそうな顔。
見たくない。
顔を見れば思い出してしまう。
あの頃のことを。あの頃の彼女たちを。
どうしても忘れられない。
込み上げてくるのは、怒りよりも、恐怖。
逃げ出したくなるような感情。
ぎゅっと目を瞑る。
逃げたい。
でも、情報収集しなくちゃ計画は始まらない。
あの子のために。
すっと力を抜く。
そう、全てはあの子ため。
パッと目を開ければ覚悟は決まる。
カタカタカタとパソコンを打つ。
今誰と誰が繋がっていて、誰がどこで何をしているのか。そして、これからのことを。
別ルートからの情報とも照らし合わせて資料をつくる。
単なる資料。事務作業。
そこに感情はいらない。必要ない。
計画はこれから。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます