「俺から質問したいことがあるんだけど、答えてくれる?」


「……答えられる範囲なら」



「わかった。じゃぁ…、あ、コーヒーでも飲もうか」


「え?」



「あ、もちろん変なものは何もはいいてないから安心して」


「うん」




「じゃぁ、まずは君の名前は?」


「……咲」


「咲、か。うん、じゃぁ年は?」


「十……八」


「…警察とかに届けたりする気はないから、本当のこと言って。18歳ではないでしょ?」



「……14」


「14?!って、え、中学生?!」


「…うん」


「マジか。え、家出してきたの?」


「…まぁ、そんな感じ」



「じゃぁ、今はどこで寝泊まりしてるの?」


「……」


「んー、じゃぁ、住む場所あるの?友達の家とか」


「…ううん」


「家帰る気は?」


「…帰れない」


「そっか…。じゃぁ、この家から出たら、どこ行くの?」


「……」


「行く場所、ある?」


「…ない」




「……じゃぁ、うち来る?このままここで暮らす?」


「え?」


「ちょうど狭いけど部屋は二つあるし。俺働いてるから君一人くらいなら養えるし」


「……」


「別に変な意味はないから。そっちがよかったらの話だけど」


「……お願いします」






こうして2人の妙な共同生活は始まったのだった———

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