P.13
2人で朱里の部屋に入る。
「なぁ、これ開けてもいい?」
「ん?あーいいよー」
手洗いをしながら適当に返す。
「なんだこれ?」
「今度はなんて書かれてた?」
「手紙っつーか、なんかの新聞記事。…ん?7年前のだぜ?なになに…?」
「ん?」
大樹の持っている新聞記事を見た瞬間、朱里は血相を変えて新聞記事をぐちゃりと握りしめた。
「どうした?それなんか知ってんの?」
「う…ううん。なんか、気持ち悪いじゃん?」
「まぁ確かに」
「てか、大樹もちゃんと手洗いうがいしないと風邪引くよー」
「はいはい、未来の看護師さん」
大樹が洗面台へ向かったのを見て、朱里は手に握っていた新聞記事を広げる。
紛れもない、“あの”事件だ。
「なんで、今さら…。」
封筒の後ろを見ても差出人の名前はない。
「誰なの…?」
それは、始まりを告げる過去からの手紙——…
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