おまけ

第4話

おまけ 読まなくてもいい設定


アル

世界消滅自然発生型呪厄災害十三号。世界を滅ぼすためだけに存在する力の集合体と見られている。

危険度指定はぶっちぎりのZ。機関の総力を挙げて封印滅殺に乗り出していたのを最後の最後に取り逃し、町の裏路地で転がっていたところを泥酔のユキが(勘違いで)拾って保護した。助けを求めて手を差し伸べられた事が初めてだったこと、暖かい布団で眠ったこと、誰かに優しさをかけられたこと、全てが初めてだったアルは一世一代の恋というエラーバグを起こし、翌日自分の全存在をかけてユキを強奪。自分の領域に連れて行って永遠を生きようとした。が、人間社会から離されたユキが見る見る間に衰弱したため、機関に逆に縋り付き『ユキが死んだら世界を滅ぼす』と宣言。追い詰めに追い詰めて衰弱させたはずのアルが元気になってるどころか完全体の災害として手に負えないレベルにまで成長しているのを見た機関員たちは身も世もなく泣いた。仕方なくユキを全力で復活させた。ちなみに隙を見て拘束しようとしてたがアルの力がやばすぎて無理だった。ギャン泣きした。

ユキは人間社会から離されると死ぬ、アルはユキが居る限りは暴れない、ということで、厳重監視下のもとユキを特務監視員としてつけたうえで、人間社会で生活することになる。

見た目は大変なイケメンの成人男性だがこれはユキの脳から理想の相手を吸い取ってその姿を模しているため。実際の中身は完全な幼児(というか人の道理が通じない)。判断基準は『ユキが良いと言った/ダメと言った』であり、それ以外は人外らしい欲求のままに振る舞う。ユキの言うこともたまに無視する。ユキに教えられた動作やムーブ、してもらって嬉しかったことなどを律儀に返している。

ちなみに本体はどろどろの名状しがたい何かである。アルという名称も自分の名前を聞いたユキが聞き取れた一部分を名前に取っているだけ。本名は地球上の音では発声できない。本人はユキが着けてくれた名前と言って気に入っている。


ユキ

二十代前半OL。泥酔して夜の町を歩いていたらアルを見つけ、酔っ払いの勢いのままに保護、そのまま至れり尽くせりお世話をしてあげたらえらいことになった。知らん間に世界を双肩に背負ってしまいまこと遺憾の至り。アルに対して最近明確に母性を感じ始めているのも忸怩たる思い。


菅原さん

三十代男性。針金のような体にどこで売っているのかわからない色付き丸メガネ、病的なまでに白い髪を持つ謎の中国マフィア。…ではなく、世界安定保持機構通称”機関”調査部主任の大変優秀なサラリーマン。表情筋が死んだを通り越して絶滅しているため真顔がデフォルト。魔王及びその特務監視員の担当主幹としてアルとユキの面倒を見ている担当さん。

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