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「おぅっ、おはよ~!!」
いつものように裏門の壁に寄りかかっていた洸大は、私を視界に捉えるや否や、まだ距離があるのにもかかわらず、満面の笑みを浮かべてそう言った。
手まで振ってしまいそうな勢いの洸大は、朝からいつも以上にテンションが高い。
「……」
いつもなら私も挨拶くらいは返すけど、今日は無視を決め込むことにした。
が、
「おーい、おいおいおい。さらりと無視すんじゃねーよっ!」
そんなことできるはずもなく、あっさりと捕まった。
「何?」
「『何?』じゃねーだろ。『おはよー』くらい言えや」
「おはよー」
「ったく、可愛くねーやつ。まぁ、今日は気分がいいから許してやろう。あー、俺って優しいっ!!」
「……今日はうざいくらい元気だね」
「そりゃなー、総長と飯食いに行ったんだぜ?元気にもなるわ」
「…それはよかったね」
「おう!!マジ総長かっけーよな~」
昨日の夜、‘ミーティング’から帰ってきたらしい総長様は、一度奥の部屋に入ったけれど、その後すぐ「飯行くぞ」と立ち上がった。
いつも夕ご飯はお弁当か外食かだから、外食に行くことはしばしばある。
その時は総長様と雅人と私の3人が定番で、私が知る限り、このメンバーが変わったことはない。
だけど、昨日は珍しくそこに洸大が加わった。
意外にも総長様が洸大に声をかけていた。
突然のことに、洸大はすごく驚いていたけれど、ちゃっかり一緒に来ていた。
正確に言うと、洸大は自分のバイクで来たから、一緒に行ったわけじゃないけれど。
食事中もずっと楽しそうで、その熱は今朝まで続いているらしい。
隣で総長様のことを熱く語る洸大の話しに、適当に相槌を打ちながら教室へと向かう。
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