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「はい」
戸塚洸大が差し出したヘルメットを反射的に受け取る。
だけど、私はヘルメットを持ったまま、動かない。
「ほら、早く乗れよ」
戸塚洸大は少し小首を傾げてから、催促するようにそう言った。
いや、早く乗れと言われても…
「……バイク、乗ったことない」
「あ?んじゃ、これが初めてか?」
「うん」
「あー…うーん、まぁいいか」
戸塚洸大は何やらぶつぶつと独り言を言うと、「大丈夫っしょ」と一人納得したように呟いた。
「何が?」
「いや、なんでもねぇよ。とりあえずここ乗れって」
「わかった」
よくわからないけれど、私は言われたまま初めてのバイクに乗り、ヘルメットをかぶった。
「…ねぇ、どこ掴めばいいの?」
「あ?俺の腰に手ぇ回せ」
「…そこ以外にないの?」
「んーねぇな~」
「……そう」
そう言って、私は言われた通り戸塚洸大の腰に手をまわした。
戸塚洸大の身体は、見た目は細身なのに意外と筋肉質で、ガッチリしていた。
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