P.182

始業のチャイムが鳴り、教室に入ってきた担任は、ちらりとこっちに目を向け、驚いた顔をしてもう一度こっちを見た。




それは、遅刻が当たり前な戸塚洸大が始業の時間にいることへの驚きか、


それとも、この席に座っていることに対してか、


もしくは私が起きてることに対してだろうか。




そういえば、寝てたから表情はわからないけど、昨日も「戸塚?!おまっ……どうしたんだ?!」と担任が驚いた声を出していた。



戸塚洸大は「俺真面目になったんすよ」とか、ありえないことを返してた気がする。



それに「そ、そうか…それは、よかった、な」と担任は思いっきり動揺していた。




昨日は見てないからわからないけど、きっとこんな顔をしてたんだろう。



担任は何も言わず、一度咳払いをすると、何もなかったかのように出席を取り出した。





今日も昨日と同じように、戸塚洸大は私につきっきりだった。



おかげでトイレに行くのも億劫になる。



でも、戸塚洸大のおかげか、いや確実にそうなのだろうけど、私に絡んでくる人はおろか、地味な嫌がらせすらなくなった。



まぁ、その代償が監視だというのなら、感謝すべきなのかは疑問だけれど。

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