P.111

どっちにしても私にはどうでもいいこと。



誰がやってるかなんて興味ないし、噂もいちいち否定するなんて面倒くさいことをする気はない。



言いたい人には言わせておけばいいし、やりたい人には勝手にやらせておけばいい。



ほっておくのが一番――…




…と思ったのに、





「これはどういうことだ」




いつものように、炎雷の溜まり場の奥の部屋で寝て過ごしていた時だった。




眉間にしわを寄せ、凄みを利かせた低い声で言う総長様の前には、見覚えのある紙。




それは、いつ入れているのかわからないけど、しょっちゅう入れらる紙に、いちいちゴミ箱に捨てに行くのが面倒くさくなって、鞄に突っ込んだもの。



後でまとめて捨てればいいやと思って、鞄に入れたままになっていたやつだ。




それがなぜここにあるのかは、考えなくてもわかる。



やっぱり彼らにはプライバシーというものはないんだろうか。



隠してたつもりはないけれど、これじゃ隠し事の一つもできない。




はぁーと思わずため息がこぼれた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る