P.30

大半を寝て過ごし、気づけば放課後になっていた。



何ら変化のない生活と、何も変わらない自分にため息がでる。





今日もこうして一日が終わっていくのかと思いながら帰っていた、学校からアパートまでの帰り道。




目の前に一台のフルスモークの黒いセダンが止まった。




あちこち弄られたいかにもな車。行く手を塞ぐように不自然に止められたそれに、嫌悪感を覚えながらも、だからといって引き返す理由もないか、と気にせず足を進める。



そして、避けて通ろうとした刹那、不意にドアが開けられた。





「ちょっと来い」



「っ!!」





突然の出来事に、抵抗する暇もなく、気づけば車に乗せられていた。




バタンという音とともに、急発進する車。





何これ…?



拉致……?

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