1st -Lost-
出逢い
P.1
真っ暗な闇の中、橙色の光に仄かに照らされた歩道橋。
老朽化したそれは、コンクリートのタイルもひび割れ、所々欠けている。
今にも崩れ落ちそうな錆びだらけの柵に肘をつき、体をもたれかけるようにして下を覗き込む。
そこには、勢い良く走り去っていく無数の車。
まるで流星群のように、光が次々とやってきては流れていく。
流星群を近くで見たらこんな感じなのだろうか?
と、いつかテレビで見たことがある流星群の映像を頭の隅で思い出す。
そんなことをぼんやりと考えながら、空を見上る。
けれど、下が明るすぎるせいか、排気ガスのせいなのか、そこにあるはずの星は一つも見えなかった。
小さな光もない、暗黒の世界――…
自然と小さくこぼれたため息とともに、もう一度下を見下ろせば、相変わらず、途切れることなく車やバイクが音を立てて流れていく。
この流星群に飛び込めば、違う世界に行けるだろうか?
次々と流れていく光をぼんやりと見つめながら、心の中で問いかける。
そして、すっと目を閉じ、大きく息を吸い込む。
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