「おっとー？！祐希と中山君が急接近中？？」

美雪が楽しそうにニヤけながら言う。

美雪…さっきから何なの？

「マジ？俺たち急接近中？」

中山君もニヤけながら美雪の冗談にのる。

「え？接近なんて……っ」

私は慌てて手を大袈裟に振って否定しようとする。

「こんなガキ…相手にしないよな？中山。」

健は不機嫌な声を出す。

さっきまでは機嫌良く笑っていたのに………

不機嫌になった健に私は不安になった。

「俺…トイレ行ってくるわ。」

健はソファから立ちあがってさっさとトイレに歩いて行ってしまった。

「中山……それくらいにしときなよ。」

それまで黙っていた涼は頬杖をついて、中山君を宥め始める。

「冗談だって。それより王子は彼女作らねーの？」

中山君がサラっと涼に聞く。

「彼女……？」

涼は困惑した顔をした。

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