戸惑い
第46話
カラオケに着いたら入り口の前で美雪と涼が先に待っていた。
「あれ?一緒に来たんだ?」
一緒に歩いて来た私たちを美雪は不思議そうな顔で交互に見比べる。
うわぁ…変な誤解をしてそう。
勘違いされる前に説明しなきゃ。
「そうなの。さっき……」
「そこで偶然会ったから一緒になっただけ」
私の声を遮って健が先にさらっと答える。
さっきのことは言うなってことかな?
素っ気なく応える健に少し違和感を感じた。
「そうなの?」
「あぁ。それより…どういうことだ?」
健は低い声で笑顔を振り撒く美雪に説明を求める。
「うふふっ。今日はWカラオケデートなのだー!」
「は?」
ご機嫌で言う美雪に健はメチャクチャ不機嫌そうに顔を顰める。
やばい。不穏な空気が漂ってる……。
「だ・か・ら・Wカラ……」
「4人でカラオケをするってことでしょ?」
不穏な空気が恐くなった私はハイテンションな美雪を押さえた。
これ以上健の機嫌を損ねたら恐いし。
「そのとおりっ。でも、部屋は別だけどね」
「…………」
部屋が別?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます