戸惑い

第46話

カラオケに着いたら入り口の前で美雪と涼が先に待っていた。




「あれ?一緒に来たんだ?」




一緒に歩いて来た私たちを美雪は不思議そうな顔で交互に見比べる。




うわぁ…変な誤解をしてそう。



勘違いされる前に説明しなきゃ。




「そうなの。さっき……」



「そこで偶然会ったから一緒になっただけ」




私の声を遮って健が先にさらっと答える。




さっきのことは言うなってことかな?




素っ気なく応える健に少し違和感を感じた。




「そうなの?」



「あぁ。それより…どういうことだ?」




健は低い声で笑顔を振り撒く美雪に説明を求める。




「うふふっ。今日はWカラオケデートなのだー!」



「は?」




ご機嫌で言う美雪に健はメチャクチャ不機嫌そうに顔を顰める。



やばい。不穏な空気が漂ってる……。




「だ・か・ら・Wカラ……」



「4人でカラオケをするってことでしょ?」




不穏な空気が恐くなった私はハイテンションな美雪を押さえた。




これ以上健の機嫌を損ねたら恐いし。




「そのとおりっ。でも、部屋は別だけどね」



「…………」




部屋が別?

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