第56話
物凄い剣幕で、光建設の現場監督から事務所に電話がかかってきた。
「あ、はいっ、荻田……は……」
前の席の荻田をチラッと見たら、首と手を横に振って、口パクで″ いない ″ って言えと指示をしてくる。
こいつ、一体、何しでかしたのよ?
「申し訳ありません、荻田は只今外出しておりまして、私で良ければお聞きしますが……」
私で対応できるか分からないけど。
《あのバカ! 休み中だと思って気ぃ使って業務日に電話したって取りやしねー!
な、俺らが昨日から使う予定だったユニック車、隣の志水建設の現場で使われてるってどういうことよっ!?》
え?!やっぱり確認漏れ??
「も、申し訳ざいません! それじゃ今から別のものを手はいっ……」
《バカ野郎! ユニックなら何でもいいわけじゃないんだよっ!お前んとこ、″目立建機″のユニックは一台しか持ってねぇだろ??
今の工程の現場はそのメーカーのしか使えねぇって荻田には何回も言ったんだぞ!》
「あ、そ、そうだったんですね」
荻田を睨み付けながらの返事。
何でこんなときに所長はいないのよ?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます