第55話

GW明け、出勤初日。


克己に見られて、門口との事が噂になっていないかと心配していたけれど、そんなことはなかった。


「休み中に同窓会があって、ワンチャン生かしてワンナイトラブしちゃったよー」



どうでもいいことを自慢気に話す江島と違い、克己は元々そんなにお喋りじゃなくて信用できる男性だった。



「江島さんと夜過ごす女とかいるんすか? 嫁以外に」



頼りないけど、ナイス突っ込みをしたのは営業の荻田。


この人、江島の代わりに光建設の担当になったのだけど、大丈夫なのだろうか?


デスクワークなんかしてないで現場に工事の進み具合を確認しなくていいの?



そんな私の心配は的中。






「おいっ! 荻田はいるのか?携帯鳴らしても全然っ出ねーけど?!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る