水色の空

第1話

あの時の空は水色だった。済んだ色で綺麗だった。

俺は赤ちゃんポストに預けられたのだ。

「坊や、ごめんね。幸せになってね。」という女の人の声。

それは生みの母だった。

なんでこんなことになったんだろう。それは俺の父に見つかり殺されそうになったからだ。父はアルコール依存症で母に暴力を振るってたそうで、それで俺を殺そうとしたそうだ。それで母は泣く泣く俺を手放したそうで、それを知るのはまだ先。

俺は海の波模様のあるおくるみに包まれていた。

俺を赤ちゃんポストに預けると母は戻って行ったそうだ。

預けられた途端、音がして覗いた医師。

すると、ある手紙とともに俺がいた。

その手紙には、私は母になってはいけないのがわかりました。その子を幸せにしてあげてください。と書いてあったのだ。

医師は早速ある提携をした施設に電話をかけこういったのだった。

「今日、赤ちゃんポストに生後約6か月になる坊やが預けられたんだ。里親を探してくれないか」と施設の職員は「ちょうどいい里親さんがいるので紹介するから」といい病院に里親の電話を教えた。

電話をかけた医師が説明をしていた。

今すぐにでも引き取りたいとのことで、俺はミルクを与えられておなかいっぱいで寝ていた。するとその里親さんが引き取りに来てくれ、俺はその時起きたので泣いたそうで、「さっきまで気持ちよさそうに寝ていたのに、どうしたんだろう、オムツかな。

」と思い、俺を抱き上げたそうで、オムツじゃない俺は泣きやまなかったらしい。

そして里親に渡されたとたん、不思議なことで俺はぴたりと泣きやんだ。そして笑ったそうだ。その時に医師がびっくりしたそうで、その女性がこの坊やかわいいというと、相性ぴったりだし、この子の親決定ですねと言われたらしい。それが俺と母大友 志乃(おおとも しの)との出会いだった。

そして母はその日のうちに俺を連れて帰った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る