壮真の家の事情
第36話
SIDE壮真
「隼人、花梨ちゃんごめんね」と俺が謝る。
「壮真、もういいからさ」と隼人が言ってくれた。
「壮真、なんか、元気ないけどどうした」と聞いてくれる隼人。
「あのさ、妹がいるんだけど、僕は妹が好きでね。守ってやりたくて。親戚のおじさんによく預けられてるんだけど、帰ってくると元気がなくてさ。どうもおじさんになんかされてるんだと思ってこないだ一緒に泊まりにいったんだけどね。じゃあなんかおじさんは僕を歓迎してくれないし、行っても妹を僕と離しておじさんと妹が寝てるんだ。真菜って名前なんだけど、僕が呼ぶと普通にくるの。だけどね。おじさんとかお父さんが呼ぶとビクとするんだよね。いったいどうしたんだろう」という俺に、隼人は「一旦俺じゃなくて両親にいってみたらどうかな」っていう。「妹は両親には何も言わないのよ」という。「そっか。でもなにかありそうだね」と隼人が言ってくれた。「兄貴に少し聞いてみようか、なにか方法があったらいってあげるから」といった。
この相談でこの後、妹の笑顔が戻ることになるなんて予想もしなかった。
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