第30話
SIDE 薫
私は薫(かおる)という。
夫からDVを受けて逃げてここに来た。
隣の大友さんが、今日紹介していただけるかたが相談に乗ってくれる。
「鍋谷さん、大丈夫だから」という大友さんに私はうなずく。
そして、カフェに行くと大友さんが、早かったみたいだね。
「その人、狩場さんっていうんだけど、ちょっと忙しいみたいでね」というと。
「遅れてすみません、大友さん。私は狩場満といいます」と伝えてきた彼は若い。
「鍋谷薫といいます。よろしくお願いします」というと。
「ではさっそく相談内容を確認させていただきます」というと、静かな口調で「鍋谷さんは旦那さんにDVを受けて逃げてきたとおっしゃっておりましたね。それでどうされたいんですか」と聞いてきた。
「本当は旦那と離婚したいんです。でも彼が離婚してくれないんです」と伝えた。「そうなんですね。私は子供が専門でDVは担当ではないんですが、弁護士を紹介させてもらいますのでご相談してみてください」といってくださった。弁護士がきて女性の方だったので、びっくりした。「彼女は女性ですが、腕は確かなので大丈夫ですよ」といい落ち着かせてくれた。
「私、弁護士の梶井みゆきと言います」というと、今日は簡単な話をしただけで、後日彼女が訪ねてくれるという。
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