第71話
凜の監督が俺たちのいる勤め先に来た。
島谷薫さん。ありがとう。凜を救ってくれてとお礼を言われた薫。
薫はいえいえ、大丈夫ですよというと凜の食事の事で監督からアドバイスがあった。凜はクレープとか甘い物が好きでね。あの子が走ってる時にそれを差し入れてやったことがあるんだ。その時はコーチが彼女の食生活は管理してますから、買わないでといい捨てたんだよ。それをみてコーチに私は成果なんてどうでもいいといった。あの子は成果を求め続けられて、なんでもコーチに従うんだ。それを見て私は悲しかった。あの子が怪我をしたとき、コーチは凜を追い詰めたんだよ。そしてあの子が拒食症になったんだ。凜は私がクロスカントリーを見てあの子が走る楽しみを覚えたらすごい子になると思い、スカウトしたのがきっかけだった。全て私のせいだ。あの時、凜を自分で指導していれば凜は苦しまなかったという監督に俺は、あなたのせいではないです。また差し入れてやってください。凜が走れるようになったらあなたが今度は指導してあげてください。俺はその時まで凜の身体のメンテナンスをしておきます。と俺が言った。薫が龍君は厳しいけど暖かい人です。それに私も管理栄養士として食事面はサポートしますというと監督は嬉しそうだった。義足ランナーの事をこの人は知っていた。凜は君にあこがれを抱いてるんだ。今度のレースは応援してるからと言われて、龍君お願いねというと俺はまかせてといった。
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