第54話

龍におはようというと、下りてきた。かおちゃんはかわいいと思った。かおちゃんがおはようというと、主人も私もおはようと返した。

おじいちゃんが少し手続きに時間がかかるから、ここにしばらくいるようにしていいからねといったら、かおちゃんは先生と主人を呼ぶ。そう昨日あれから聞くことが出来たが、事故でかおちゃんの足を切断した張本人だと聞いたが、張本人ってどういうことよ。というと、かおちゃんはたしかに切断したのは先生だけど、原因を作ったのはちがいます。私はそのおかげで命が救われて、今こうして龍君と会った。あの時命を優先してくれてありがとう。といった。そしていやーもっとあの時いろんな選択肢はあった。でも足を切断することは本当は悔いが残ったよ。本当にごめんねというと、塔矢も足を切断したけどね。本当にぐれてたけど、あれがないと塔矢じゃなかったもんというと、今ある人生を生きることはないものを嘆くより今ある今日を生きようなんだと思うよ。というが、かおちゃんは素直で優しく強く育ったのだと思った。私は今日事情を警察に話しに行かなければならないみたいだ。被害届を出したことで。もちろんかおちゃんも龍君もだ。私は同じ部屋に行くと事情を話し、刑事さんからもと主人、一応龍の父親のことを聞かされて、奥さんを怖がらしておいてなんですけど、罪を認めてないんです。でも奥さんを殴ったことは近所の人から供述がとれていましてね。というのだ。すると奥さん少しだけ主人と話をしませんか。壁一枚ある扉でというのだ。私はそうしたいですといったのだった。龍がお母さん、震えてるよというが、かおちゃんはそっと私の手に手を置いてくれた。かおちゃん。あなたは強いし優しいのね。そして私頑張って話してくるよというと、どうぞというと部屋に通された。

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