ゴリラとの思い出
第18話
SIDEヨシユキ
いらっしゃいませ。というと、お久しぶりだなってマコトが入ってくる。そしてもう一人女の子が入ってきた。
お前今日は女の子と一緒かいと聞くと。へへへというマコト。
注文はと聞くと、俺はチョコレートケーキとブラック。というと、彼女は迷ってる。お金の所を見ていたので、マコトが遠慮するな、アリサ、今までいい子になろうとしてたみたいだけど、俺にとってはアリサはもう少しわがまま言ってもかわいいぞっというマコト。私チョコレートパフェにするという彼女にマコトはいい子だなよしよしと褒める。
ここは俺の店だからごゆっくりしていきなと声をかけると
俺はさっそく店内のドアを閉めた。
おーヨシユキ。すまないな。お客さんも来るかもしれないのにって言うマコト。
別に、俺が閉めたいから閉めただけだしさ。それにゆっくり話したいんだしと俺が言う。
注文されたものを作っておいて、これでいいかなと思い、俺も紅茶とクッキーを出してこいつらと一緒に食べる。
ゴリラに会ったんだよ、そんでお前の事思いだして来てみたんだ。というマコト。いやー会いに来てくれてうれしいなっというと、ゴリラに会わなかったらどうなってたんだろうなと思う俺。
ゴリラは俺を引き取ってくれて、息子のように話を聞いてくれたりした。今も会ってるからさ。当時育児放棄と気づかず俺はあの家にいたけど、俺は間違ったことをしたら怒ってくれるゴリラが好きだったんだな。俺がお箸使えないことにマコトが気付いて、こいつがどうしたって聞いてくれたのに、俺うらやましいと思って、こいつに俺の気持ちなんかわからないってしまったんだっけ。それに気づいたゴリラは、マコトにすまないって言ってあやまってくれたんだっけ。その後、こいつ親が事故で死んだってことをゴリラに聞いて、謝りにいったんだっけ。懐かしいなという俺に対してマコトはああ思いだすな、あの頃の事というと、お前に会ってなかったらゴリラという存在を知らなかったら俺、俺も今アリサといないもんなというマコト。
そういえば、彼女は妹かと思ったけど違うんだ。
なあどういう事だよと聞いていく俺にマコトは笑って、
俺さ、実は保護相談員の仕事してるんだ。
虐待を受けた子供を引き取ってるってことかと聞く俺。
マコトはその通りだよというと、彼女に俺は語りかけた。
俺は育児放棄っていう虐待を受けたんだけど、育児放棄は目に見えるもんじゃないけど、親は俺をどう育てていいかわからなかったんじゃないかって思ってるんだ。育て方がわからないからそれが虐待につながったんだと思う。俺の考え方だけどね。だから俺は親を見捨てたんじゃないって思う。ゴリラはちゃんと一から子どものようにかわいがってくれたし、今じゃゴリラが俺にとっては親父みたいなもんだよ。
君の過去は僕と違ってひどいものだと思う。だから僕はきかないよ。だけど、マコトには話してほしいと伝えた彼女はおれにありがとうございますと伝えてくれた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。