第46話

最近、おじさんの体は衰弱していた。私はアオさんに一緒に来てとお願いをしてアパートに行くと、かなりやせ細っているおじさんがいた。日に日に弱っていくおじさんは私が行くとにこりと笑ってくれた。葵君、望と一緒に来てくれたのか。今日は少しは体調がいいんだよというのだ。「アオさんがしばらく夏休み間はおじさんの世話をして過ごしてはどうだろうっていうの。私は今のおじさんを放っておくことはできないの」という私。

「それでいいのならいいが、夏休みは遊ぶことも仕事だよ」というと、「うん。遊びももちろんするよ。」というと「望はいい子だな。本当に」といってくれたのだ。

「葵君、望のどういうところが惚れたんだい」というおじさんにアオさんは「たくさんありすぎて」というと「そうかい。望の父親と母親の話をしてあげるな。望、君のお父さんとお母さんはね。人のためにならどんな事だって惜しみなくお金を使う人だった。お母さんは妹が児童養護施設で里親で引きとったから、そんな子供を自分も引き取って育てようとしてた。それは弟も反対はしなかった。だが、おじさんの母親が反対したんだ。それで弟は勘当覚悟で家を出たんだよ。

君がおなかにいるとき、うちの母は女の子だってことでがっかりしたんだ。そんな時弟は君のお母さんに「女の子でよかったよ。男だったら後を継がされてできないことがあるとお前にあたるんだ。俺も兄さんも嫌な目にあった」というんだ。でも君のお母さんは「あなたのお母さんをそんなふうに言ったらかわいそうだよ。厳しい人だとは思うけどね」というんだよね。本当にお母さんは出来た人間の人だったよ。弟はそこに惚れてたんだね。というとおじさんは望、お前と二十歳までいたかったが、出来なかったな」というおじさんに私は「二十歳になったらお墓の前で一緒にアオさんと一杯してあげる」というと「そうか」というと「おじさん疲れたから寝るな」という。「お休み」というと目を閉じた。

その日おじさんは目を開けることもなく天国に旅立った。

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