第303話

認めたくなんて、ない。



まだ、いつものような調子で帰ってきてくれるのだとどこかで思ってしまう。



でも、目の前で倒れている橘君は………息をしていないのだ。





「アンタにはよう、助けられました。もう会えんとは、残念です。」



流石のハイテンション英さんでも、ここでおふざけのような声を出すことはないようだ。



……悲しくて、寂しい。






「ほら、密。銃、下せ。」



「英さん。じゃあ、アンタがコイツ殺してくれるんですか?」




密君の声を聞いたのは初めてで、こんなに話している彼を見てキョトンとしてしまう。



未だに涙が止まることはにけれど。




「人聞きの悪いこと言うな。今日は人は殺さんって、おっさんと約束したんや。」



「橘さんを目の前で殺されて、黙って見てろって言ってんのか!!」

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