第34話
≪一樹side≫
英依が帰ってこないことを、私が怖がらせたからだとか文句を垂れる和巳のバイクの後ろに乗せられ、私は知らない港倉庫へと連れてこられた。
町外れのこんな場所に連れてこられるなんて、一体どういうことなのか説明してほしいが和巳はへらへらしているだけで何も言わない。
そうこうしている間もバイクは速度を緩めることなく進み、少しすると大量のバイクが止まっている場所に和巳も自分のバイクを停めた。
前まで住んでいた家くらいの大きさの倉庫を見つめ、人の話し声や笑い声が聞こえる扉へと向かう和巳の後ろに続いて中に入った。
「和巳さんちーっす。今日は英依さんは一緒じゃないん……女!?」
「和巳さんのコレっすか?」
小指を立て、興味津々に私を眺める色とりどりの髪の毛の少年たち。
「違うよ。俺のじゃない。」
「え!!じゃあ、誰の……」
「転校生の超絶美人だ!!」
「さあ?それは今後のお楽しみ~」
クラスで見る顔ぶれもちらほら見受けられる。
そんな彼等は「姐さんついに来たんだー」と嬉しそうに笑っている。
いつの間にか、クラスでは変なあだ名をつけられてしまった。
スイッチを入れることがなくなったから、男っぽい性格やズバズバ言う口の悪さやサディストと呼ばれる行動を見た彼等はわたしのことを「姐さん」と呼ぶようになったのだ。
好奇心で私を囲う人間もいれば、遠くから威嚇している視線を見せる人間もいる。
『和巳、ここって?』
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