第183話

気づきたくない、と思った。



それに気づいてしまえば、自分が自分ではなくなってしまう気さえしたし……





今までの苦労が、台無しになってしまう気がしたから。



この何かくすぐったい気持ちに、私は奥底に蓋をした。



その蓋をしたところにさらに、鍵を閉める。



二度と、開くことがないように。






そのあとはほんの少しだけ憂欝な気持ちで遊園地を楽しんだ。



自分のことで精一杯だったので、気が付かなかった。




カラスさんの表情が、消えていることに…―――

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