第144話

「……徠。」



「薺さん!薺さんもアイスどうっすか!すっげえ、うまいんっすよ!」



“さっきから乃威に勧めても、全然食ってくれないんっすよ!”



なんて言って、頬を膨らませている徠を見てから、近くにいた柳生君を見つめる。



一瞬だけ目のあった柳生君に、私はドキっとした。



彼の、その瞳に。




「んーな、甘ったるいものは流石に食えねえ。」



私と目を逸らした彼はそう言って、前髪を自然に触る。



その仕草にも少しドキッとした私は、ちょっと病気なのかもしれない。



ポリポリと頬をかいていると、それに気づいたらしい徠が両手に持っている左手の方にあるアイスを私に差し出してくる。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る