第48話
どうしようか?
聞こうか?
でも、聞いても彼が答えてくれるとは思えない。
それでも、聞きたい。
だって、私のことだもん。
気になる、もん。
「ねえ、橘君。」
勇気を出して、聞いてみる。
ここで聞かないと、いつ聞けるか分からないから。
彼は、すぐにどこかに行ってしまう人だから。
だから、聞かないと。
思い立ったら、すぐ行動……誰かが言っていた言葉。
「何ですか?真野さん。」
彼はまた、切なそうな表情をする。
そんな切なそうな表情に、心臓がドキンとはねながらも聞く。
「どうして橘君は……、私のことを名前で呼ぶの?」
聞けなかったことを、聞いてみる。
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