第105話
風間以外、真野を女と知っているとわかっていてもこれはちょっとやべえ……。
そう思った時だった…――。
ガチャッ…――
風呂場のドアが開く音が俺の耳に微かに聞こえた。
遠慮ぎみだったけど、俺には聞こえた。
急いで振り返り、風呂場にまで近づき、足でそのドアを逆方向に力を傾ける。
バタンッと大きな音をたてたドアに向こう側にいた真野が“わっ!?”と言っていた声が聞こえたが、それは大きな問題じゃねえ。
「いいか。俺がいいって言うまで、絶対に開けるんじゃねえ。」
真野に出したのは久々だった低い声。
それにどう思ったのか知らねえが、真野は少し時間を空けた後に…
「う、ん…」
と呟いたのが俺の耳に届いた。
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