第70話

「公共の場所くらい、静かにしてろ。」



そう言って、彼は次はオレの方向にではなく逆の方向に頭を向ける。



な、何さ。



自分がオレの肩に頭を乗せたクセに。



こっちはドキドキしたのに、柳生君は何も思わないわけ?



何さ、何さ!



オレはその後は一度も柳生君を見ずに、じっと前を見ていたけど、何かを失った肩はなぜかとても寂しかった。



無意識に、そこに手を当ててしまう自分が、なぜかいた。

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