儂の願い-橘SIDE-
第2話
時は、少しだけ遡る。
カチッと音を鳴らす儂のジッポ。
煙草に火を点けた儂は、それをじっくり味わうようにして吸う。
あ、アカン。
ここ、真野さんの家やったわ。
と気づいてももう遅い。
灰皿もないこの家に、儂は少し戸惑いながらも目の前におるヤツに聞いてみる。
「灰皿とか、ある?」
「大人なんですから、そういうの持ち歩きましょうよ。」
目の前におる美弥にそうあきれられながらも、儂は美弥に灰皿を借りる。
今は、二人きりのこの空間。
少し気まずさを感じながらも、さっきまでおった乃威という男を頭に浮かべる。
……あの人、何かどっかで見たことあるんよな~。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます