第47話

「…あっそ。」



照れているのを隠すためにわざとそうして素っ気なくふるまうのだが、それを分かっているようで泰虎はニコニコしていた。



くっそ、あの余裕がムカつく。



そう思っていると、一人の男が泰虎に近づいて来て話しかけた。




「伊井(イイ)君。ちょっと、いいかな?」



いかにもスポーツ得意ですっていう男で、爽やか作ってます感が否めない男だった。



俺はそれに顔を歪める。




何目当てで、泰虎に近づいてんだ?



俺はそれに疑問に思っていたが、泰虎はもの凄い冷徹な表情をしてこう言った。





「マジ誰っすか?下心アリアリのヤツ、俺大っ嫌いなんっす。マジ消えてください。」



…びっくりした。



泰虎って誰にでも優しいヤツで、誰にでも下手に回るヤツだと思っていたからだ。

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