第8話

でも、これも全部お前のためなんだ。




俺がいなきゃ、お前は家族と上手くやっていける。



俺がいなきゃ、お前は学校でも上手くやっていける。



俺がいなきゃ、お前の人生だって上手くやっていける。






だから、幸せになってくれ。









お前なら、俺がいなくても幸せになれるよ。



必ず、な。











『早弥。…じゃあな。』






ドアに手をかけた。



ドアがゆっくりと閉まって行く。



最後に閉まろうとした時────










『美弥ああああああ!!』




早弥が俺の名前を呼んだのが、聞こえた。



俺はその叫びに、悔しさを込めて唇を噛み締めることしか出来なかった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る