第45話

どうしてかは分からない。



それが望まれた結婚ではなかったからかもしれない。



母親と俺が到底幸せになることが出来るとは思わなかったからかもしれない。



何故か気づけば、俺の口はこう動いていたのだ。








『嫌だ!!認めない!!!俺は認めないからな!!!こんな親父も、そんなガラの悪そうな義兄も……認めてなんてやらない!!!』





その日、俺は家出した。



『当夜!!!!』





母親がそう叫ぶ声が耳に届く。



分かってた。




俺がそう言えば、母さんが傷つく事も。




でも、口が止まることがなかった。



言いたい事も言ってしまった今…俺は帰ることは出来なかった。




俺は、その日……初めての家出をした。





初めて、母さんを傷つけた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る