第98話

「……ん、……こ、ん……紺っ!!」



『んっ……ぁ、ん?……ぁれ?』



「「「……。」」」



むくっと起き上がり、目を擦りながら周りをキョロキョロと見回した。

三人の何とも言えない顔は何故?



『どーしたの?』



「紺ちゃん、外で無防備に寝んといて。」



「色々危なそう。」



「特に銀聖の前ではダメだから。」



『ん?なんでぎんせー?ふぁぁぁ……んー眠い……』



なにがどうなって銀聖に繋がった?

しかも、外で寝るなとか無理だろ。

昨日は教室で寝てたし、家に帰ってから縁側でいつの間にか寝ていた。



「帰るぞー!夕飯の時間だ!」



『……おんぶぅ』



「あかん。」



「紺っ!!目ぇ覚ませぇ!!!」



『……うるさ』



「ブッ!!」



諭吉に耳を引っ張られて、鼓膜が破れるんじゃないかと言うくらいの声量で叫ばれた。

反動でビンタしてしまった。

ちゃんと手加減はしましたとも。



『……もう帰るの?』



「紺が何時間も寝てたのが悪い。ほら、帰るぞ。」



時計を見ると、時刻は6時。

我が家は7時が夕飯タイム。

組員は帰りがバラバラになるから皆では食べれないが、休みや私たち学生は7時に集まって食べている。



『錦、今日はありがとー。またね。』



「うん、三人とも気ぃ付けて帰りや。」



「「また学校で!」」



夏だとまだ明るいから良かった……。

日は落ち着いているがまだ明るいことにホッと息を吐いた。

来る時よりも快適な帰り道だった。

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