第68話

そして次に出てきた言葉はこうだ。




『パシリのアドレス聞いとかねえと、後でパシれねえから教えろ。』



そう言って、軽やかに携帯を自分のポケットから出した柳生君は赤外線で送るように促した。



どうやら、それを行った後じゃないと定期手帳は返してはもらえないようである。



ちっ、返してもらった後に逃げようと思ってたのに……。



そんな甘い事を考えながらも仕方なくオレは携帯をポケットから出して、アドレスを交換した。



そんな光景を羨ましく思ったのか、朱希君は張り合うようにして手を上げる。




『僕も、僕も!!教えてくれなきゃヤダ!!』



とだだをこねられたので、仕方なく教えた。



分かってる?



仕方なくだよ。



決して、朱希君が可愛すぎて率先して教えたわけではないよ。



オレがその可愛さオーラに捕らわれて、教えちゃったわけではないですから!

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