第46話

それでも分からない朱希君はぷくうっと頬を膨らまして、柳生君を見ている。



……それを難なくスルーしている柳生君。



あれを上手くかわしている柳生君は将来絶対大物に違いない。



誰でもあれにひっかかること、間違いないないはずなのに!



そう思いながら、2人の様子を伺っているとオレの真後ろからこんな声が聞こえてきた。







「ニンジン用意してあげたけど………使う?佐藤君。」





ニンジン……。



その単語がオレの心に釘付けになった時、誰かもわからない人なのにオレはすぐに飛びついて、心底嬉しい顔を彼に向ける。




「いりますうううう!!」



と大声で叫んだ。



オレが抱きついた人物とは……さっきこの2人と一緒にいた玲衣という人物だった。



玲衣さんはそうオレが言ったのを確認してから、にっこりと笑って、差し出してくれる。




「よかった。………わざわざ栽培部脅してきて。」




何ですと?



今、有り得ない言葉が聞こえてきて、オレは耳を疑った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る