逃げ出した現実

第45話

私はゆっくりと目を開けた。



真っ白な天井、真っ黒なベッド、物があまりない部屋。



棚や唯一と言っていい程にある机にもヒビが入っている。





…いい加減変えればいいのに。



そう思いつつ、私はベッドから出た。






机にヒビがあるっていった時点で分かっているかもしれないが、ここはカラスさんの部屋。



“あの”夜から…一週間、ここにいるだろうか。



もちろん、学校には行ってないし…家にも帰っていなかった。





だって…気まずいじゃん。



隣は、私がこの前殴っちゃった風間君の家だし。



合わせる顔なんて…ないんだし。





無意識に下唇を噛む。



と同時に違う部屋からいい匂いがして来た。



多分、カラスさんが朝食を用意してくれているんだろう。



私はさっきまでの感情を押し殺すかのようにして、部屋を出た。

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