第55話
『まあ……なんで?』
「やっぱりすげぇな。こんなちんちくりんでも知ってるんだから。」
首を傾げる私に凜が興奮したような声を上げる。
なんか、普通に皆寛ぎ出したけど仲良くなかったんじゃないの?
「【楽園】の噂、あれマジかな?」
「さあな、それを確かめる方法はないからな。」
「噂って?」
真白も【楽園】を知っているようで、興味深々に大門と緋埜の会話に入る。
「【楽園】のリーダーgodがいなくなったんだって。死んだって噂もあるみたいだよ。」
「うそ……」
「まあ、噂だけど。」
帝と杏璃も神妙な面持ちで考え込んでいる。
まさか、ここまで【楽園】を知っている人たちがいるなんてなー。
「そういえば、真白二回助けられたんだろ?あのちんちくりんに。」
「ちんちくりんじゃないよ!しーちゃんはとっても強いんだから!」
「へー?そんで、なんの時に助けられたわけ?基本的に俺らといたのに。」
緋埜の問いかけに、真白は焦ったように視線をさ迷わせて最後に私に助けを求めてきた。
これ、素直に言ったら真白が怒られるやつなのか?
「ふぁ……鷹、眠い」
「凜、ここで寝るな。透、俺たちはもう部屋に戻りますね。おやすみ、また明日。」
「ああ。」
全く興味がないというように【天王】の三人は部屋を出ていった。
干渉しない、と言っているように。
「ちんちくりん、私売店行く。」
『え!じゃあ私も行きたい。』
「しーちゃん……」
透も【天王】なんだ。
財布を手に先に部屋を出た透の後を追うために起き上がると、垂れ耳ウサギが泣きそうな顔で助けてくださいと懇願の目をしている。
『初めて会った時のこと、真白は被害者だけどさ。あんな時間に一人で出掛けたのは、私も怒られてきた方がいいと思うよ。』
「しーちゃん……はい、」
『えらいえらい。怒られるのは、心配されてる証拠だよ。』
「そっか。」
真白の頭を撫でて、今度こそ部屋を出た。
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