第1話

《仁side》



「じーーーーんんんん!!!」



ドスッ!



家を出てすぐに、お腹に衝撃が襲ってきた。

まあ、受け止めたけど。



「ごめん!遅れた!」



本人に自覚はないだろうが、上目遣いで俺を見ている。



『……ん。』



こいつは、俺の親友───青井 姫乃あおい ひめの

黒髪ストレートのロングヘアーでぱっちり二重の美少女。

俺に対しては心配症で、曲がったことが嫌いな強気な性格。

身長は165㎝と女子にしては高いが、俺の身長は173㎝だから、身長差はある。

俺まだ成長期だしね。



姫の頭を撫でる。

ほんのりと頬を染めて「へへへっ」と笑う姫を通りすがりの奴等が見て、頬を赤らめる。



『……っち』



思わず舌打ちが出て、姫を引き寄せる。

そんな俺を姫は不思議そうに見るが、すぐに唇を尖らせる。



「もう!!仁の格好良さに流されちゃったじゃない!ほら!遅刻なんだからもう行くわよー!!」



『……ん。』



俺の腕を引っ張って学校へと歩みを進める。





「もう!何回も電話したのに~!」



最初は朝のことを愚痴っていた姫。

しかし、そのうち落ち着いていった。



「まあ、私も遅刻しちゃったしね。おあいこ様~!」



そう言って、機嫌が直った。

姫のすぐに切り替えが出来る所も好きだ。



それから、俺に視線を向けると姫は目を見開く。



「やっぱり、その髪型仁に似合~う!!きゅんきゅんする~!!制服も似合って………は?」



その目は、俺のズボンを見ている。



「なんでズボンなのよ!!!」



いきなりキレ始めた。



『……ん?』



「ん?じゃないわよ!!!!!!あんたねぇ!!!」

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