第103話

自分の部屋に招き入れたので、彼は遠慮もせずに椅子に深く座り込む。



「似合う似合わねえの問題じゃねえだろ?」



「……まあ、そうですけど。」



協は読めない蘭勝の目の前に持ってきた本たちを置く。



紗綾が読みたいと言っていた本たちだが、手当たり次第持ってきたので彼女が好きなのかは分からない。




「借りは返したって言っといてくださいよ。」



「そんなんで借りが返せたと思ってんなら、勘違いもいいとこだぜ?協。」



「……何か嫌な予感しかしねえんですけど。」



ニヤリと笑っている蘭勝を見て、嫌な予感がさらに倍増する。




「……本郷サンの借りの話っすよ?」



「花子は俺の嫁だからな。……じゃあ、俺にも借りはあるだろ?」



―――…何でもいいように解釈しやがって。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る