第97話

紗綾は蘭勝の傍にいる。



……だが、砦を愛しているということは好きで傍にいるわけではない。






「……そうと決まりゃあ、躊躇する必要は何もねえ。」



「そういうことになりますね。……『デビル』。俺は今回のことに関して、遠慮するつもりは全くありません。」



「もちろんだ。好きにやれ。俺が許可する。」



幸村は笑みを深めて、『コウト』から出て行った。






「本郷先輩の友人。」



「そういうことだ。完璧にやれよ?」



「誰に向かって口を利いてる?……『デビル』に言われなくても、私はしくじらない。」



「ああ。」



龍は最後に協をもう一度だけ睨んで、『コウト』を出て行く。



……まだ、紗綾を一度監禁したことを根に持っているようだ。

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