第95話

もちろん、蘭勝が隣にいたのだから砦に渡すなんて馬鹿正直に言うつもりはなかった。



しかし、瓜と仲がいいと踏んでいる紗綾は間接的でもいいから砦に“借りる約束もしていない”本を渡してくれるのでは…?と踏んだ結果がこれだ。



作戦は成功である。




そして、それにはもう一つの意味が。









「……あと、作者の名前を見ろ。」



「作者?」



三人は同時にその本を覗き込むと……そこに載っていた名前に全員が納得したようにそれぞれ顔を緩めた。

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