第31話

……あまり、いい気はしないのだけど。




お父様が何かあった?



それともお母様が戻ってきた?



それとも、那留兄さんに何かあったの?



……何だろう。



嫌なことばかり頭に駆け巡ってきて、急に頭痛がし始めて来た。



「な、何?」



『そんな怯えないで。紗綾姉にとって、いい話だと思うよ。』



「……え?」



いい話?



汗が額から出始めていたけど、少しだけ引いた気がした。




「それは…?」



『それは来てからのお楽しみ。早く来てね。』



そう言って彼は私の声を最後に聞いて、通話を切った。



携帯をバッグの中に入れて、私は一度溜息を吐く。



……全く、焦らさないでほしい。

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