第26話

「あの男について行かないみたいで、よかったです。」



“ちゃお、本郷”



彼はそれだけ残して、最後に玄関を出て行ってしまった。



あの男について行かなくてよかった?







―――…それは景親さんのことだろうか?



誰にも言っていないはずなのに、どうして知っているんだろう?



まあ、確かに景親さんには申し訳ないけど、その件については断った。




『また、遊びにおいで』と言ってくれたことは嬉しくて、頷いておいたけど。



私はリビングに入る前に先程キスされたその場所に手を当てる。





……全く、あの男といったら。



そんなことを思いつつ、自分が顔を真っ赤にしていたことなんて私は知る由もない。

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