第18話

「早かったなー、若。」



車の後部座席に乗り込んだ蘭勝に話しかけてきたのは、運転席で待機していた七夕。



呑気な彼を見て少しだけ苛立ちを見せた蘭勝だが、それを露わにするほど子供でもない。



七夕は察知して、話しかけるのをやめる。






―――…が、意外にも蘭勝の方から声をかけた。







「あの件、進めてくれ。」



「―――…ええんかい?ホンマに?」



「ああ。」



それだけで会話が分かる七夕は少しだけ微妙な顔をしたが、若頭の命令に背くほど彼は馬鹿ではない。



車のエンジンをかけて、七夕は吸っていた煙草を灰皿に入れる。






「―――…後悔はなしやけんな、若。」



「ああ、分かってる。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る