第16話

蘭勝さんの表情を見て私は一度だけ怯みそうになったけど、それでもその想いを否定することはもうできない。



……自分を誤魔化したくなんて、ないから。




ジッと蘭勝さんを見つめていると、蘭勝さんはフッと笑みを再び浮かべた。




「―――…まあ、そう来るとは思ってたけどな。」



予想していた答えだったにも関わらず、何故あんな顔をしたのだろうか?



それが理解できなくて彼がコンクリから立ち上がるのを見つめることしかできない。



……立ち上がった彼は一度だけ下を向いて、私を見つめた。






「言ったろ?花子。」



「………」



彼の言葉は何故こんなにも―――








「いずれ、砦を選んだことを後悔するってな。」



……重いのだろう?

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