第15話

分からないと言えば、嘘になる。



……多分、だけど。





私はぎゅっと持っていたバッグを握って、蘭勝さんを見つめる。




「景親さんの、ことですよね?」



「頭の悪い女は、嫌いじゃねえ。」



―――…別に好かれたいと思っているわけではないけど。



蘭勝さんは私に笑いかけて、玄関前のコンクリに腰かける。




「答えは既に決まってんだろ?」



その厭らしい笑みに少しだけ悪寒がするけど、私は意を決したように顔を上げた。



蘭勝さんの表情から、笑みが消える。







「景親さんには申し訳ないですけど――…私はここに残ります。」



砦が、好き。



この想いを誤魔化すことなんて、私にはできない。

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