第10話
砦はそんな諏訪君を一睨みしてから、私を見た。
その目からは、既に敵意は感じない。
「―――…勝手にしろよ。」
砦はそれだけを屋上に残して、ここを出て行ってしまった。
私はそれに気が抜けてしまって、ストンと膝を折る。
「………ごめん、先輩。」
「―――…気張り過ぎだろ。」
諏訪君はその言葉に合わせてきたようにそう言って、私に煙草を投げてきた。
……これは、何?
「吸いませんよ、私。煙草、嫌いなんです。」
「ちげえよ、中身見ろ。」
「?」
諏訪君に言われた通りに私は煙草の箱の中身を見て、首を傾げる。
中身には煙草は一つもなく、紙切れだけ入っていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます